日記的なメモ


2013.02.11(mon), 公主月奇譚

公主月奇譚をやりました。面白かったーーー!!!!
好みが合う/////と(勝手に)思ってるフォロワーさんが
ピャーーーー!!!ってなってらしたフリゲだったのです。
ダウンロードページにも記載ありますが、15禁です。
ルートによってはかなり鬱いものや何かもありますのでご注意を。
(私自身はいわゆるヤンデレ的なものはさほど積極的に好む方ではないです)
(とはいえかもかての憎悪ルートや蝶毒は大好きです。滾ります。参考までに)
ダウンロードついでにと軽く二周ほどしたら面白くなってきて、
それから毎晩こつこつと、「一時間だけ…」と思いながら数時間やり寝不足、
というのを四日ほど繰り返し、無事19個のEDをコンプしました。コンプ直行。
ゲーム自体は簡単で、公式に攻略も載っていますし、組み合わせEDの方も、
キャラを順番に入れ替えていけば割とすんなり辿れると思います。
ルートに入ってから、二、三の選択肢を経て、
自分が見たのが何EDだったのかが判明するまでのシナリオがやや長め。
見たEDによって、オプションの月裏奇譚という短いシナリオが開くのですが(17個)、
これがまたすごくいい…!音楽のチョイスも素敵でした。
少し感傷的なシリアスシーンでかかる曲がすごく好き。使用曲リスト公開されないかな。
[少し前に公開されていました。わぁい!!ありがとうございます!→ブログの該当記事に飛ぶ
(私がすごく好きだった曲は甘茶の音楽工房さんの「悠久の時へ」でした。
 そっこう落としてエンドレスしてます)]

私は最初に月祥EDを見て、一番好みそうな世鏡ルートを一通りやり、
全員の満月ルートEDと組み合わせEDを埋めてから、
楽しみだけど怖そうな気がする天龍の新月ルートと、
あまり興味ない系のキャラだろうなぁと思いつつ、最後に銀蓮の新月ルートに行く、
という感じの辿り方をしました。
結果的には本当に意外なことに全員好きになりました。
世鏡と月祥が普段通りの好みだし、EDの幸せ感合わせて飛び抜けてる感じはしますが、
天龍と銀蓮を想像してた(やや苦手だろうなと思ってた)よりも
ちゃんと好きになれたのが印象としてすごく大きい。月裏奇譚も本当に良かったなぁ。

(以下ネタバレ含む考察的なものを少し)
(プレイしてみようかなと思ってる方は避けてくださると嬉しいです)

- - - - -
満月EDがハッピーエンドなのかと思いきや、
何も知らない主人公にとって、より負担がないだけの結末なんだなと、
全てのEDを回収した後で気付きました。
どのEDがいいかというのは各人の好みなんだけども、
そしたらじゃあ満月EDと新月EDの違いって何だったんだろう?と思い。
物語やその結末としての幸不幸の話ではなく、
彼らが踏み外さなかった結末ということではないのかな、と気付いてはっとしました。
月祥が現れなければ破綻せず「無事に」到達していた結末。
とんだミスリードですよ銀蓮とかさ、
その意味を知らず「わーい友情EDだ(´∀`*)」とか思った自分を殴りたくなりました。

彼らにとってそもそも「願いは叶わない」。天龍も世鏡も銀蓮も、
三人とも、その願いは既に、あるいは芽生えた時点で成就の可能性をへし折られていて、
戻れないし進めない。注意深く、気付かないように、見ないようにしながら
遠く諦めるしかないもので、
そしてその一番の願いが叶わない代わりに、
別の大事なものを守ることで自分を保とうとしてきたわけで。
それを月祥と主人公との関わりがあっても過たず達成するのが、
満月ルートであり、満月EDなんだなと。
天龍は誰も信じられない自分が抱いたかけがえのない恋の代わりに、
大事な、唯一の家族とその関係を守り抜くこと。
世鏡は今まで築いたその実力に見合う未来や立場の全てを捨ててでも、
仕えると決めた、恩ある主に思いを隠したままについていくし、
銀蓮はあるべきだった男性としての生を望む代わりに、
誇りを持ったまま死のうとしている。
そしてその彼らの切実な自制を踏み抜いて泥沼化するのが新月ルート。
新月の闇の中で、はからずも願いが成就する(してしまう)こともあるけれど、
そう簡単にいくわけがなし、叶ったとして、それを本当にハッピーと呼べるかどうかは、
誰にもわからんのじゃないだろうかなどと思いつつ。

月裏奇譚では、
「北辰の掌」「上澄みのように美しく」、
「皇帝追想録」「白鳩は何を呼ぶ」、「欲」がとりわけ大好きです。
もちろんボーナストラック的な「遠いところへ」
「虹はどこへ」「糸は絡み、紡がれる」あたりもすごく好きだし、
とか言い出すとアレですね、月裏全部すごく良かったです。
「孫兄妹の憂鬱」も楽しかったw
天龍と銀蓮の二人は特に、ルートクリア後この月裏を読んで、
主人公に対する感情の根拠が明らかになってからものすごく好きになりました。
EDだと、二、六、十三、十四あたりが特に好きで、
この台詞がすごく好きだとかキャラの違う顔が見える的に四、五、十八も。
そう十八!このED見て主人公がすごく好きになった!
月祥にタンカ切る台詞がすっごくいい。
主人公は銀蓮との接吻をめぐるやりとりも可愛くて好き。
新月選択肢も乙ゲ的に大変美味しいけど、
満月選択肢で自嘲に傾きかけた銀蓮を笑わせてしまう
あのやりとりはとても可愛い。
好きなEDとか言い出すと天龍がほんとに難しいんですけど、
月裏の大好きなものに追想録と白鳩の両方が入ってるあたりから読み取ってもらえたら。
彼のことはすごく好きで、好きなんだけど、
どちらにしてもやりきれないんだよなぁ…そこがいいんだけど、辛いなぁ。
ああでも、心か体かなんてまるで二者択一のように見えるけれど、
後者を選んだら彼は永遠に許される場所を失うんだよな…
やはり諦めるのが一番いいんだろうな。人の道に照らしたら迷うべくもないのだけど、
正しさだけで判断できたらそもそも迷いなんかほとんど存在しないんだ。

それはそうと、世鏡を殺した上で辿る十九の生き地獄っぷりも相当でしたが、
最後銀蓮に刺される十七、あれ世鏡が自分はついて行けないと言うのは、
主人公を外に出すために天龍と取引、というか自分の命を度外視して天龍の裏をかいた、
という匂いがすっごいするんですけどどうなんだろう…。
あの台詞見たとき「お前一体何を差し出した…」とむしろそっちが気になってしまった。
天龍が悉く潰してきた主人公の縁談。
少なくとも生きてはいないんじゃないかと自分は思ったりしていて、
そうなると何気に悲惨なEDとしてのランクが高い。
天龍のもろもろの新月ED並みに高い。そうじゃなくても十分に酷いんですが。

最後に後書きが出て無事コンプしたわけですが、結末でED回想が出来ないので、
セーブデータをわけるためにもまたやろうと思います。
続きが気になり勢いでコンプしてしまったので、改めてシナリオも味わいたい。
落ち着いたら同じ作者の方の前作もやってみようと思います。ダウンロード済み。

長くなったわぁ… ((*ヽ'ω`) <へ…へへ
面白かったです公主月奇譚。
ネタバレしたくないしいちいち長くなりそうなのでツイッターでものっすご自重した。
さらに絵の倉庫にカテゴリ追加した。いいんだ好きなものを吐き出すサイトにするんだ。

▲top
inserted by FC2 system